・BL. WALTZについて書いてみようと色々と調べてみたら、これがまた大変というか、決して大ブレイクしたバンドではない(ゴメン)のに、我が家には掲載された雑誌が結構ありました。
その上、ライヴを何度も観ているので、色々と思い出してしまったりと、簡単に考えていたら、そう甘いものではなかったのです。
彼らの歩みを私というフィルターを通して書いたということで、今回はBL. WALTZ another storyということにさせていただきます。
 今回も例によって、修正したり訂正することを前提に書き進めていきますので、皆さまのご意見&ご指摘お待ちしております。
それがあった方がこの記事の精度が上がりますので、ひとつよろしくお願いいたします。
 それではもう少しお付き合いください。


 ・BL. WALTZ(以下BL)について書いてみようと、まずWikipediaを調べてみたら、1988年結成~1989年レコード・デビューとあったので頭を抱えてしまいました。
こういう時は雑誌POP IND'S!ということになりますが、その前の段階のことから書いてみますかね。

 故池田貴族さんが「スタジオパークからこんにちは」に出演しているのをぼんやりと眺めていたら、池田さんが「中学生日記」の「中学生バンド特集」に出演した映像が流れました。
そのバンドでヴォーカル&ギターを担当していたのが、BLの松岡基樹(現在の表記は松岡モトキ)さんというわけです。
ちなみに池田(まだ貴族になる前の池田貴少年)さんはドラムス担当で一瞬アップになった瞬間、しっかりとカメラ目線だった記憶があります。

 で、話をBLに戻します。POP IND'S No.26(1989 Oct.-Nov.)によりますと、「1984年結成、1985年にメンバーチェンジを行い現在の形となる」とあります。
BLが雑誌で初めて(?)取り上げられた「DOLL」1987年10月号の記事を引用しつつ、結成当時の話を書いてみることにします。

この記事によりますと、松岡さんと田口祐司さんを中心に1984年にBLが5人編成で結成して、翌年メンバーチェンジをした際、4人編成になった時点でギター担当だった田口祐司さんがベースにコンバートされたということですね。
ドラムスの小西昭次郎さんはゲームセンターでアルバイトをしていて、鍵をジャラジャラさせていたエピソードを聞いたことがあります。
キーボードの七瀬ミチルさんのミチルは城みちるさんに似ていたからだったはずです。
結成時には松岡さんが新宿ロフトでアルバイトをしていて、閉店後には音楽を聴いて勉強会みたいなものがあったそうです。
そんな中、XTC『BLACK SEA』を聴いて衝撃を受けたそうです。

この「DOLL」の記事には「」によって、バンドの目指す方向が書かれています(おそらく松岡さんの発言~以降は発言を補足する記事からの引用です)。
「よりよい音楽を消化吸収して出て行きたい」~(前略)一つの枠には収まりきれず、XTC風、ニューオーダー風、スミス風だとたとえても、結局は彼らのフィルターを通し、完全にBL. WALTZ 風になってしまう。
「童謡しか知らない子供達から、マニアックな人まで、色々な人達に聴いてほしい」~月夜にBL. WALTZの曲に合わせて、猫たちと輪になって軽快なダンスを踊ろうよ。
と、こんな感じです。

 
 彼らはライヴを新宿ロフトなどで重ねていって、1988年にはPARCOライヴ・アワード '88でグランプリを獲得し、SwitchのSPINレーベル(MOJO CLUBのレコード・デビューもここでした)からシングル「PARADE」(ライヴ録音)でデビューしています。
この時、審査員だったのが(スティーリー・ダン~ドゥービー・ブラザーズのギタリスト)ジェフ・バグスターでBLを絶賛したのでした。
ちなみにこの曲、(ジャック達、シネマ&ISSIKI AT ALLなどの)一色進さんが自らの所有するレコードをスピンするイベント「こんなジャックに誰がした」でスピンされたことがあります。

 この年9月にはインクスティック芝浦でのイベント「おはつ、に」に出演。この日の対バンはGRANDFATHERS、タイツでした。
会場に貼られていたフライヤーによると、「BLはBLUE、BLACK、BLAKEといったBLで始まる様々な色や状態を表していて、WALTZは3つの異なったものが1番強く結合した状態を示している」とあったのが、素敵だなと思って楽しみにした記憶があります。
先ほど述べた「DOLL」にもBLの名前の由来について触れられています。
引用すると「BLUE、BLACK、BLOODのBL···、つまりいろんな色達のワルツという意味あいを込めた名前」ということです。


 本番はGRANDFATHERSに続いて、2番手で登場。
松岡さんはポークパイ・ハット、ライトブルーのボタンダウンシャツ、紺の三つボタンのブレザーにデニムというファッションでした。ギターはギブソンの黒のエレアコと赤のギブソン335だったはずです。
ミチルさんは白のキャップに白地に赤い丸があるロングT-シャツという、初期のBLのアーティスト写真通りの姿でした。
田口さんと小西さんの格好はどうしても思い出せません。すみません。
 「Something Happy」から始まり、ラストは「Take 
Me to The Supermarket」という初期の定番メニューだった記憶があります。
他に演奏された曲で印象的だったのは「約束のない日」でした。

 この日観たGRANDFATHERSとBLが(勿論タイツも)あまりによくて、この直後にあったイベント「TURN TO THE POP」の1回目を観にクラブ・クアトロまで出かけています。
 「TURN TO THE POP」は雑誌「IND'S」~「POP IND'S」主催のライヴ・イベントで、30年以上経った今でもそのことを思い出したり、思い出そうとしている有り様です。

 1989年の初夏には吉祥寺DISK  INNでCD(多分、高野寛さんの『RING』)を購入したら、一本のアドバンス・カセットをもらいました。
そのカセットには『BL. WALTZ/GARDEN AFFAIR』とあったのです。
あまりの偶然にビックリしつつカセットを聴いてみると、「Something Happy」などの曲にメンバーのナレーションが乗っかっていました。
ライヴで聴き慣れた曲の他にバイオリンがフィーチャーされている「フレグランス・デイズ」や間奏が印象的な「Wondering」などの初めて聴く曲に更にテンションが上がってしまいました。
 またライヴ観たいなと思っていたら、7月28日にまたTURN TO THE POPにBLが出演するという知らせが入ってきました。
それを知ったのは渋谷の地下にあった頃のディスク・ユニオンで、しかも招待状を配布していたのでした。
対バンは既にデビューしていて、大好きだった(ちなみにこの時点ではモッズについてあまり知らない状態だった私です)ザ・シャムロック、この時点では全く知識がなかったthe Bennetsという顔ぶれです。
 BLの初アルバム『GARDEN AFFAIR』を購入すれば招待状がもらえる仕組みで、地下のディスク・ユニオンで買ったことを今思い出しました。

 そういえば『GARDEN AFFAIR』をSwitchから出すことになった理由は、「アナログ盤も出せることが大きかった」と後に松岡さんから聞きました。
アナログ盤を中古で見ることはまずないので、お持ちの方は大切にしてください。

 『GARDEN AFFAIR』発売後の9月にはインクスティック芝浦でTURN TO THE POP SPECIALも観ていますね。
この日は杉真理さんと松尾清憲さんのBOX(珍しくキーボードが小泉信彦さんではなく、京田誠一さんでした)、ザ・コレクターズに青山陽一さんが弾き語りで出演しました。確かBLがナーヴカッツェの代打だったような。。
青山さんとBLは中2階のステージでの演奏でした。
「Ohchard's Children」「Something Happy」がこの日のセットリストです。松岡さんがフラットマンドリンで、田口さんがエレアコを弾いてました。

 アルバム『GARDEN AFFAIR』に話を戻すと、帯の紹介文「“少年ロック”の美学」は下村誠さんによるものです。確か下村さんの文章とアルバムの歌詞カードに使われたアーティスト写真が裏表になっているフライヤーもありました。

 アルバム収録曲についての一口メモを書いてみますね。
01.Something Happy~BLの代表曲といえばこの曲でしょう。私が通っていた時期のライヴではオープニングを飾ることが多かった。

02.Take me the Supermarket~これまた演奏頻度が高かった曲です。間奏でメンバー紹介を挟むことが多かったのでした。

03.Wondering“さすらいの唄”~この曲、ライヴでは田口さんがアコースティック・ギター(ナイロン弦だったはず)を担当していたのが印象に残っています。松岡さんはこの曲ではエレアコを弾いていたので、ベースレスの編成でした。
CDのクレジットによると、スタジオ・ヴァージョンでもソロを弾いているのは田口さんということです。

04.Ohchard's Children-果樹園の子供達-~インクスティック芝浦でのTURN TO THE POP SPECIALにおけるパフォーマンスが印象的です。あの日に限らず、松岡さんがマンドリンで田口さんがギターを弾く編成だったはずです。

05.Shine~この曲をライヴで聴いたことはなかったはずです。CDで聴いた時の印象はサイケデリック!というものでした。

06.約束のない日~「おはつ、に」に出演した時、聴いて印象に残っている曲です。ソングライティング・チームがバンドに書いたように思った曲です(実際は作曲が松岡さん、作詞は田口さんと松岡さんの共作)。

07.フレグラント・デイズ~これもライヴでは聴いていないような。アドバンス・カセットで聴いた時、一番印象に残りました。
間奏のバイオリンはムーンライダーズの武川雅寛さん。

08.つぶやきの森~この曲のみプロデュースが元フィルムスの外間隆史さん。外間さんは遊佐未森さんのアルバムをプロデュースしたことで注目されました。
後に松岡さんと外間さんは同じ事務所(ヴァーゴ・ミュージック)に所属することになります。
それと多分、河合十里さんがエンジニアリングを担当したのはこの曲でしょう。

09.Garden Affair~インストゥルメンタル曲。野外レコーディングをして、ピアノのチューニングが狂ってしまったことは割と有名なエピソードだと思います。
つまり鳥の声や風の音も含めてライヴ録音だったのでした。

10.フラニー~アカペラから始まるこの曲がかなり好きでした。田口さん作詞、松岡さん作曲でBLのファンタジックな部分がよく出ているように思います。

11.Weekend Paradise~これもライヴの定番曲でした。SPINからリリースされた「PARADE」のカップリング曲でもあります。
そういえば、アルバムになぜ「PARADE」が入っていないと疑問を抱いたことを思い出しました。どうしてなんでしょうか?

12.Something Happy(reprise)~アルバム1曲目のアコースティック・ヴァージョンをエンディングに。これもまたインクスティック芝浦でのTURN TO THE POP SPECIALを思い出します。
アコースティック・ヴァージョンのフルサイズは存在するのか気になります。

 アルバム・クレジットをちょっと説明すると、ゲスト・プレイヤーはバイオリンとトランペットに武川雅寛さん。サキソフォンやクラリネットにリコーダーはMr. Christmas、the Bennetsなどの川口義之さん。コーラスに山根栄子さんと小西マサフミさん。

エンジニアは森本信さん。多分、村松邦男さんの『GREEN WATER』や『ANIMALS』を担当された方のはずです。

ディレクターは服部浩さん。フジパシフィック音楽出版のディレクターのはずです。
もう一人渡辺明さん。

ロード・マネージャーは松岡大樹さん。松岡さんの弟さんですね。

ベリィスペシャルサンクスにはジェフリー・バグスターと小島良喜さん。
ジェフリー・バグスターはスティーリー・ダン~ドゥービー・ブラザーズのギタリストで、小島さんはKUWATA BANDでキーボードを担当していました。
お二方ともBLがコンテストに出た時の審査員だったはずです。

スペシャルサンクスで目立つのはMr. Iwamoto~これはIND'S&POP IND'Sの編集長、岩本晃市郎さんでしょう。
Mr. Christmas~川口義之さんや現在ロンサムストリングスの櫻井芳樹さんに、現在スピッツのサポートキーボーディストのクジヒロコさんが在籍したバンドで、BLとはよく対バンした仲であります。
逸見“マリ”泰成さんはアナーキーのギタリストで、松岡さんがロフトでアルバイトをしていた時期に非常にお世話になったとか。



 ・追記~ここまでで既に長くなってしまったので、一区切りさせていただきます。すみません。
BL. WALTZについてまだ書き足らないこともあったり、記憶があやふやな部分もありますから、例によって皆さまからの情報お待ちしております。
情報が届き次第修正していきますので、よろしくお願いいたします。

 ちなみにオムニバス『ADVENTURES in “ Turn To The Pop”』に参加し、ポニーキャニオンからメジャー・デビューしてからの話は現在準備中です。もう少しお待ちください。
それではまた。
  

  All written by Hiroshi Sugar Sugai 
   Twitter @sugasugarheaven 
   Instagram @gost2sinn 

   皆さまからの情報お待ちしております。

追記(2021年8月11日朝)~と、書いてから「DOLL」1987年10月号を入手して、前半部分にかなり手を加えてみました。
最近(2021年7月から8月にかけて)、私の伯母が入院してしまいまして、BLワルツについての記事を更新できなくなってしまいました。すみません。
伯母が退院する見通しがようやく立ちましたので、かつて書いた記事を修正して、新しい記事を書いていきたいと考えております。
まだまだ時間がかかる見込みですが、ひとつよろしくお願いします。