・ムーンライダーズとGO→STのつながりというのは、皆さまご存知の通り、シネマのプロデュースを鈴木慶一さんがつとめたことに始まって、ジャック達主催イベント「ロマンティック研究所」に鈴木慶一さんと鈴木博文さんが出演されているとか、その辺の話だけで終わってしまうくらいに長い付き合いだったりします。
今日(5/19)は鈴木博文さんの誕生日なので、この機会にムーンライダーズのライヴで一番印象的だった1986年12月15日の日本青年館のことを書いてみます。
ゲスト多数で活動が一区切りする前のライヴの割にはTECHII1987年3月号以外にはレポートが思い浮かばないので、この機会に一度振り返ってみることにしました。
何分35年前のことなので、記憶違いもあると思いますが、そこは修正することを視野に入れつつ、書いていきます。
それではもう少しお付き合いください。
・1986年12月15日、ムーンライダーズの日本青年館でのライヴ、この日は追加公演という形で開催されました。
大学の語学のクラスなどで一緒のMくん(彼は甲斐バンド解散ライヴのためにMusic Partyに入会したのでした)にディスクガレージのハガキ優先予約でチケットを取ってもらって、ホールでのライヴでは初めての最前列でした(FM東京ホールの公開録音も最前列でしたが、FM東京ホールの規模や公開録音ということもあって除外します)。
12月8日と9日のライヴも観ていまして、8日には立花ハジメさんが後の席にいて緊張したことや、アンコールでTHE BEATLESの「Strawberry Fields Forever」が演奏されたことを覚えています。
9日は日本青年館の2階席でライヴを観たのは初めてでしたが、意外なくらいステージが近く見えて興奮して帰った記憶があります。(7日と8日だった記憶がありましたが、チケットが見つからないのでした)
そして、15日。こんなにステージが近いのか!と始まる前から一人で(一緒に行く友達がいなかった!)興奮してました。
前置きが長くなってしまいました。ここからは売っていたsynopsis(300円だったか?)を参考にしながらセットリストを書いていきます。
01.超C調~テープによるオープニングでした。
02.マニアの受難~歌い出しは子供一人(ゴールデン・ボーイ)で始まりました。今にしてみればXTCの「DEAR GOD」を意識した演出だったのかもしれません。
「メンバーの腕組みはモンティ・パイソン風」とあります。そして、「曲の途中で子供はさらわれてしまいます」。
03.バースディ~「子供は全く別の場所に登場し、フルコーラス歌います」。
04.マニアの受難~「鈴木慶一さんが歌い、武川雅寛さんがコーラス、白井良明さんと鈴木博文さんがアコースティック・ギターを担当」。
「エンディングの部分で子供が歌って、その直後に消えます」。
05.B.B.L.B.~「マニアの受難の歌詞の『もの』つながりで、出だしが『物に対する愛』の歌を」。「中原信雄さんがベースで加わりました。
「ヴォーカル・チェンジを多用する形で披露されます」。
05.花咲く乙女よ穴を掘れ~「女性中心のヴォーカル(野宮真貴さん、濵田「DARIE」理恵さん、本間哲子さん)回しです」。
「バックでは石坪信也さんと金津宏さんがパーカッションとしてシャベルをぶつけ合っていたりしていました」。
06.薔薇と廃物~「なるべくアヴァンギャルドにという指定通り」の演奏で、エンディングのトランペットは武川さんが担当しました。
07.夢が見れる機械が欲しい~「白い布の後に女性がいて、慶一さんがかがむと女性のシルエットが浮かぶ演出でした」。
08.犬にインタビュー~白井さんのソロ。途中で「Heavy Fright」を挟み、また「犬にインタビュー」に戻りました。
09.さなぎ~かしぶち哲郎さんがヴォーカル&ギター。「濵田さんがキーボード、岡田徹さんがアコーディオン、武川さんがバイオリン、中原さんがベース、石坪さんと金津さんがパーカッションという編成です」。
レコードで聴き慣れた慶一さんのヴォーカルはかしぶちさんに寄り添ったものだったんだな、と当時思いました。
「白井さんのギターはジャズっぽく」という指定があります。
10.今すぐ君をぶっとばせ~武川さんがヴォーカル。リードギターはスタジオヴァージョンと(多分)同じく博文さん。「太陽の彼方へ」の辺りのソロも博文さんです。
「ハーモニカ(慶一さん)とトランペット(武川さん)のバトルあり」でした。
11.インテリア~博文さんヴォーカル。後にソロライヴなどでも演奏頻度が高い曲。ちなみに二枚組のベスト盤『NEW DIRECTIONS OF MOONRIDERS』に収録をと主張したのは平澤直孝さんだったとか。
・ここまでの「」内はsynopsisから引用させていただきました。
12.CLINIKA~テープ。一部のアコースティック・セットから二部のエレクトリック・セットへの変更。
台を置かずにドラムセットを組んでいたので、かしぶちさんがよく見えるだろうなとか思っていました。
13.DON'T TRUST ANYONE OVER 30~CDと同様に白井さんのカッティングからスタート。
14.9月の海はクラゲの海~サエキけんぞうさん(fromパール兄弟)がヴォーカルで、松浦雅也さん(from PSY・S)がコーラスで参加。
サエキさんはクラゲを模した被り物を着用。足の一本が取れてしまい、松浦さんはそれを持ちながらの参加。
曲の途中でサエキさんはステージから降りて歌ってました。
ゲスト紹介で(フルネームの)松浦雅也とは出なかったようで、PSY・S松浦と紹介される。
15.A FROZEN GIRL, A BOY IN LOVE~ヴォーカルにこの曲の作詞者である滋田みかよさんが参加。この頃にはタイツを脱退していたのかな?
みかよさんはフジテレビ「LIVE JACK」の収録時のライヴにも参加しています。
16.何だ?このユーウツは!~ヴォーカルに宙也さん(当時の表記はCHU-YA)が参加してます。from CHU-YA&De-Lux)ちなみにCHU-YA&De-Lux(キーボードには小滝満さんが在籍)の当時の所属事務所は矢口博康さんや鈴木さえ子さんと同じオレンジ・パラドックスでした。
曲の始めからではなく、間奏のトランペットで宙也さんが登場する形です。
「LIVE JACK」では宙也さん不参加のため、武川さんがそのパートを歌っています。
17.ボクハナク~ヴォーカルに直枝政太郎(当時、現・政広、from カーネーション)さんが参加。
直枝さんはムーンライダーズの30周年の日比谷野音でのライヴにもこの曲で参加しています(ベースには大田譲さんが)。
そして、「LIVE JACK」収録時のライヴにも参加しています。
18.駅は今、朝の中~ヴォーカルは博文さんと直枝さんが担当。
19.Frou Frou~かしぶちさんがヴォーカル&ギター(黒のストラトキャスターだった記憶が)を担当。ドラムスに鈴木さえ子さんが(この曲から?)参加。
20.夏の日のオーガズム~松尾清憲さんがヴォーカルで参加。ターンが印象的。確か当時ダンス(タップダンス?)を習っていたとか。
ちなみに松尾さんの当時の所属事務所はムーンライダーズ・オフィスでした。
21.だるい人~サキソフォンで矢口博康さん参加。ソプラノサックスを使用。
矢口さんは1982年『青空百景』と1984年『アマチュア・アカデミー』ライヴにも全面参加しています。
22.マニアの受難~ギターに鈴木智文さん(from ポータブル・ロック)が参加。かなりハードなプレイ。
白井さんとのギター・バトルが印象的でした。
アンコール
23.NO・OH~野宮さんと本間さんのギターから始まる珍しいヴァージョン。
実は野宮さん、ポータブル・ロックのライヴでもギターを弾いたことがあります。
24.30(30age)~コーラスにPANTAさんが参加。サングラス姿での登場。
25.DON'T TRUST ANYONE OVER 30(reprise)~これまでのゲスト全員とコーラスに矢野顕子さん、ドラムスに高橋幸宏さんが参加し、大団円に。
という感じでした。
終演後に12月22日フジテレビで収録の「LIVE JACK」参加ハガキをロビーで配布するということで、あわてていただいた記憶があります。
・追記~ちなみにこの日の模様は数台のカメラで収録されたはずなのですが、現在行方不明だそうです。
音源だけでも発見されないか願っています。オーディエンス録音を集めて、発表されないかとも思ってますが、難しいでしょうね。ちなみに私は持っていません。
ツアーの後、不埒ºなキット(金津宏さんと門倉聡さんのユニット)が金津宏さんと本間哲子さんのプラチナKIT へと生まれ変わります。
フジテレビ「LIVE JACK」ではエレクトリック・セットをほぼ新居演奏しています。
収録日はこのライヴの一週間後の1986年12月22日でした。
どうでもいい細かい違いは日本青年館のライヴでは「何だ?このユーウツは!」の冒頭で読む新聞が朝日新聞でしたが、フジテレビでは産経新聞でした(TENTイヤーズ・ボックス収録のDVDで確認できるはずです)。
それと、スーパームーンライダーズのドラムスが石坪さんから矢部浩志さんに替わりました。MCでは(慶一さんから)「フルーツ・オブ・ザ・ムーン[~美尾洋乃さんのサポートをしていたバンド]の矢部くん」として紹介されています。
そして、この日の(ツアーメンバーを含む)ゲストがムーンライダーズ完全復活の第一歩であった1991年4月11日の日清パワーステーションでのライヴ(前売10000円!&瞬殺~一説によると3分で完売したとか)と深くつながっていることを考えると非常に興味深いです。
(具体的には野宮真貴さん~ピチカート・ファイヴ、中原信雄さん~パール・ポータブル連合、サエキけんぞうさん~パール・ポータブル連合、直枝政太郎さん~青山陽一さん+カーネーション、矢口博康さん~サンマリノズ、鈴木智文さん~パール・ポータブル連合)
今、気付いたのですが、ステージに柵がなかったです。ムーンライダーズだから、観客がステージ前に押し寄せるとは想像してなかったのか?
ここが違うなどの皆さまからのご指摘もお待ちしています。ちなみに次回はBLワルツについて書いてみようかと考えております。
それではまた。
・参考資料~synopsis 『DON'T TRUST OVER THIRTY/moonRiders』
TECHII1987年3月号(音楽之友社)
20世紀のムーンライダーズ(音楽之友社)
All written by Hiroshi Sugar Sugai
Twitter @sugasugarheaven
Instagram @gost2sinn
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